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サムネイル画像 左:ゴールドエディション 鍵番の天使 右:ゴールドエディション 贈り物を持つ天使
「6月に結婚する花嫁は幸せになれる」という、ジューンブライド。
ヨーロッパなどでは乾季に入っている国も多く、まさにブライダルシーズンのようです。
日本は梅雨の時季ということで、挙式としては人気の月ではないようですね。
日本での挙式は、10月、11月の秋や、4月、5月の春が人気のようです。
ジューンブライドの由来は所説あります。結婚・出産・育児などの象徴である女神の守護する月が6月であるというもの、天候に恵まれるという季節的なもの、農作業の妨げとして結婚を禁止された4月・5月があけて迎える解禁月だからというもの。
いずれにしてもヨーロッパで生まれた言い伝えだということです。
今日はドイツの結婚について少しお話ししたいと思います。
ドイツでは、結婚するのも離婚するのも紙一枚のことというわけにはいきません。
結婚するには、まずは戸籍役場で結婚式を挙げます。近親者を呼び、婚姻証明書にサインをするという儀式です。
その式が終わった後、別の場所で結婚式を挙げたり、披露宴を開いたり、パーティをしたりするようです。
また、離婚するには、どんな夫婦も1年以上別居したのち、必ず裁判をします。
結婚することも離婚することも、どちらも多くの人の力を借り、多くの準備を必要とします。それだけ責任を持たなければいけない人生の節目だということなのですね。
結婚式、披露宴というとどんな形を思い浮かべますか?
日本では主役である新郎新婦は高砂に座り、あまり動かないイメージです。
ドイツの新郎新婦は想像するよりずっと活動的です。
まず、準備段階から計画、手配など新郎新婦がします。手作りのオリジナリティでゲストの方々をもてなします。
すべてのカップルが必ず行うというわけではないと思いますが、前日や当日は、ドイツならではの伝統的なイベントがあります。
1. 皿割り
2. ハートのくりぬき
3. 丸太切り
皿割とは、結婚式前夜に行われる儀式です。古いお皿を集めて、家族や友人たちと一緒に割ります。割れたお皿を片付けるのは新郎新婦の役目です。こちらにはどんな時も助け合っていくという意味が込められているのだそうです。
ハートのくりぬきは、大きな布にハートが描かれており、それを二人で切っていくというものです。先に半分切った方が、家庭内の主導権を握るのだそうです。
ドイツの方は家族の中の父母となるよりも、ずっとパートナーとしてお互いを尊重しあう意識が強いそうです。
ということは、最初が肝心ですよね。主導権が決まるだなんて、このハートのくりぬきには力が入りそうです。
丸太切りとは、大きなのこぎりを使い、二人で丸太を切るというとてもダイナミックな共同作業です。丸太の年輪のように幸せを重ねていけるようにという意味が込められています。
日本でもバームクーヘンを引菓子に選ぶ方が多いですが、込められた願いは同じですね。
これらはドイツの結婚を語る、ほんの一部です。これだけ多くの願いが込められた儀式をして夫婦になった二人。
入籍はせず事実婚のカップルも多いそうですし、うまくいかず、別々の道を歩む決意をされるカップルもいると思います。
形はそれぞれですが、そばにいる誰もがきっとたった一つを願っています。
どうか幸せでいてくれますように。